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通夜や葬儀にお坊さんがお経を読む理由

 ここ2,3年のうちに現住地と実家の田舎で身内がなくなって通夜や葬儀などに参列しましたが、此のときに必ず通夜と奔走のときにお坊さんを読んでお経をあげていますね。
此のお経というのは実は参列者の殆どの人は何を読んでいるのか、何を意味しているのかわからないのが実情でしょう。

 先般だったか現在住んでいる神奈川県の海老名というところで義母の葬儀が有ったのですが、確か此のときはお寺やお坊さんの宗派が日蓮宗というので、お坊さんのお経の中に「南無妙法蓮華経」という文句が何度も聞かされたことを記憶しています。
宗派は確かに日蓮宗ということで法華宗が基本となっていて「南無妙法蓮華経」と唱えるのだそうです。
南妙法蓮華経を唱える宗派としては主に2つの宗派があって、法華宗、日蓮宗、其れに天台宗などが其のようです。

 一方、実は筆者の田舎ですがお寺は臨済宗という禅宗の宗派に当たり、お経は般若心経といって、「摩訶般若波羅密多心経」つまり、「まかはんにゃはらみったしんぎょう」と読んでいたように思いました。
般若心経を唱えている宗派は主に浄土宗や禅宗、密教(真言宗)などがそのようなのです。

 更に、お経の目的というのは、亡くなった故人が浄土へ召されて安らかに眠るようにとの願いを込めて読むのだと思っていたのですが、実はそうではなく参列者がお経(説教)を聞いている人たちのために唱えているものなのだそうです。
 お坊さんの読む低い声はまるで心地よい低音のように感じられ、聞いている人に安心感を与える働きがあるのだそうです。
つまり、故人を亡くして悲しみに暮れている人などに対し、心を落ち着かせるためとも言われているようです。

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お経には何が書いてあるのか

お葬式といえば悲しいことばかり思い起こしますが、お坊さんが歌を謡うようにお経を上げる時だけは、「いったい何をいっているのだろ・・・」と、どこか不思議な気持ちにさせられたものです。

また、お経を聞いているときだけは正座をしなくてはいけませんから、お経イコール緊張感のあるものといった印象があります。

 

ところで、私がお経の本当の意味を知ったのは、40歳の頃、私が仕事で体調を崩した時のことでした。

そのころは、とにかく体調を早く回復するために何かしないといけないと思い、写経を始めることにしたのです。そのため、用紙と筆、硯と墨など写経道具一式、そして写経の専門書を購入しました。その専門書には、般若心経や観音経などに何が書いてあるのか、その意味合いが付属してありました。

 

写経自体は6年近く毎日続けました。その中で知ったのが、お経というものは、つらい世の中をどうやって穏やかに暮らせばいいのか、その答えがお釈迦様の教えとして書いてあるものだとわかりました。

お釈迦様は実在した人物だと言いますが、お経に書いてあるようなことをお釈迦様が悟ったとするならば、本当にすごい人物だと実感した次第です。

 

今でも心がざわつくときに写経をしていますが、お経の意味合いを感じながらの写経は、本当に心が落ち着くものです。

 

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葬儀のあり方やマナーと家族葬について

「葬儀」は故人を送る儀式ということになりますが、其のマナーややり方、考え方というのは色々あって、地方や地域によっても異なるところがありますし、又、個人として葬儀に参列して参拝するときのマナーから、葬儀を主催する立場からの受け入れる側のマナーというのもあります。

 

実は、筆者は先般に身内を亡くして其の個人を見送ったばかりなんですけど、いろいろな都合で葬儀という形にはしましたが、葬儀でも極めて小規模な「家族葬」ということにしたのです。

 勿論、自宅で行った小規模な家族葬でも、マナー通りに葬儀社に頼んで祭壇などはきちんと飾り付けなどは行いました。

 

つまり一般の参列者などを迎えるようなやり方ではなかったので、香典やお返しなどというものは一切なく、身内や近い親戚たちとともにお別れの会を催した程度でした。

其の家族葬のことですが、最近では特に都市や首都圏の生活圏では家族が小単位になっていて、従って、弔いを出す場合は一般葬が次第に少なくなってきて、逆に「家族葬」が増えてきているとも言われています。 

 

このことは、首都圏や都会での生活においては人とのつながりがどうしても希薄になり、個人や身内の関係のみがどうしても頼りにしてしまうことが多いのでしょう。

 又、費用面においても安価で出すことが出来るという点であり、他にも煩わしさや余計なマナーや気を遣う事も無いのが家族葬ですね。

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自分で選ぶ葬式スタイル

葬式と言っても1つではありません。生前、故人が希望していた葬儀で行う事が一番の理想です。

では、どのような種類があるのでしょうか?

 

一般葬

通夜、告別式を行う葬儀の事です。

遺族や親族だけではなく故人と縁があった人(知人、友人、職場関係者)等も参列します。

費用は全国平均で200万円程にかかるようですが葬儀業者や葬儀場所、参列する人数等によって大きく変わってきます。

憔悴して冷静な判断が出来ない状況ではありますが、葬儀内容を全て葬儀業者任せにするのはやめましょう。

葬儀業者に任せた結果、膨大な葬儀費用を支払う事になった例もあります。

 

家族葬

字のごとく家族のみで行う葬儀の事です。近年ではこの家族葬をする傾向が増えつつあります。

家族葬ではありますが場合によっては親しくしていた友人等が参列する事もあります。

費用は全国平均で50~100万円程です。

 

社葬、合同葬

会社の代表者等が亡くなった時に行う葬儀の事です。

葬儀は大規模なものになるので葬儀の事前準備等に時間がかかります。

費用は会社の規模により異なってくる為300~3,000万円程と幅広いです。

 

密葬

遺族や親族の身内だけで行うもので広く知らせずに葬儀する事です。

後日、お別れ会を開く事もあります。費用は家族葬と同程度くらいかかるようです。

 

一日葬

通夜をせず告別式だけを行う葬儀の事です。

葬儀を行うのでそれなりの準備が必要になります。

費用は全国平均で50万円程です。

 

直葬

通夜、葬儀を行わず火葬だけをする葬儀の事です。

直葬の流れはご遺体を自宅や病院から直接火葬場で搬送し火葬します。

最近ではこの直葬に関心を持たれている方が増えつつあります。

最大のメリットは葬儀費用があまりかからない事で費用は全国平均で20万円程です。

しかし費用は安く済む一方、手続きをすべてを遺族側でする必要があります。

 

このように葬式は数種類あるので選択出来ます。もし葬式スタイルに希望があるなら生前のうちに詳細を伝えておく事をお勧めしますし、安心して任せられる葬儀社を見つけておくと尚更安心ですね。

 

 

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ペット葬式の流れとは

ペットは大切な家族と思っている人は多いのではないでしょうか。その大切な家族の一員であるペットが亡くなってしまったとき、現在ではペット葬式を行われる人が多いのですが、ペット葬式を依頼する際、どのような流れでペット葬式が行われるのか分からないため、不安だというような人も多いと思います。

ペット葬式の流れとしては、まずはペットが亡くなってしまったとき、ペット葬式を行っている業者へと連絡をし、ペットの葬式依頼を行います。葬式の内容を話し合い、まずは葬式の内容を決めなくてはなりません。葬儀社がペットを迎えに来られますので、それまでは保冷剤などで亡くなったペットが損傷しないようにしておくことも大切です。葬式を行う日に業者へと行きます。その後火葬となるのですが、火葬をする際には、ペットの愛用していたおもちゃなどを入れることが許されています。火葬が済んだら、納骨となり、人間の葬儀と変わりない流れでペット葬式を行われています。

ペットが亡くなった時に、保健所などで焼却だけを依頼することも出来ますが、他の犬や猫と一緒に焼却されてしまい、骨が返却されませんで、大切なペットの形見が残らなくなってしまいます。そうならないためにも、ペット葬式を行うことが必要です。

地域によって市町村役場での手続きも異なりますので、千葉県市原市でペット葬儀に関するご質問・ご依頼は上総動物霊園へご相談ください。

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時代とともに変化するお墓の意味合い

お墓の意味について

お墓の意味は大昔から色々と変遷してきました。仏教の普及定着により、お墓は遺骨を埋葬する場所であると共に、代々の先祖を尊び弔う場所となって来ました。また現代では少子化の影響もあり、お墓が無力化する可能性が高くなりつつある事から、納骨堂や永代供養墓に埋葬される等、お墓や供養の種類も多様化しています。さらに中にはお墓を作らずに散骨や樹木葬などをされる方も増加しており、お参りして手を合せる目印さえない埋葬法もあるのです。こうした事から、現在もお墓の持つ意味は変化を続けていると言えるでしょう。

 

また宗派によって、昔ながらのお墓に対する考え方の違いもあります。しかし、多くの現代人にとってのお墓の意味は、そこに眠る両親やその先祖に想いを馳せ追悼し、自分が生かされている意味を考え、子や孫へとその生が幸せに引き継がれていく事を願う場と言えるのではないでしょうか。遺骨はお墓の下で土に還り、肉体は完全になくなっても、そこにお参りする事で、大切な人と出会える気がする場所でもあるのです。

 

この様に、お墓は単に遺骨を納める場所ではなく、亡くなった大切な人の魂と出会える気がし、自身の心を浄化させ癒す事が出来る場所でもあるのです。墓石はその目印と言えるのです。また以前と比べてペットも家族の一員という認識が高まりました。大切なペットが亡くなってしまった際に大切に供養してくれる葬儀場であれば安心ですよね。市原市からほど近いペット葬儀社の上総動物霊園はペット供養への不安や悩みへの相談も受け付けているようです。気になる方はお問い合わせされてみてはいかがでしょうか?

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小さなお葬式、ペット葬儀

最近では、ペット用のホテルやケーキなどペットに対するサービスが年々増えています。
そうした中で、ペットの葬儀を行うという方は多くいらっしゃいます。

これまでは、ペットが無くなった場合、焼却場に焼いてもらうといった方法が一般的でした。
しかし、焼却場や保健所でのペットの火葬は、飼い主にとっては複雑な気持ちになってしまう方も多いのではないでしょうか。

そうした思いの中で出来たのがペットの葬儀です。
火葬、納骨など人間と同じような流れで葬儀を行えることもできるため、動物を飼っている飼い主さんに人気を集めているそうです。

市原ICから館山道経由で約25分の位置にある上総動物霊園ではペットの個別火葬はもちろん、毎年忌供養・お塔婆供養等も執り行っております。

市原市、袖ケ浦市、木更津市、君津市、富津市でペットの葬儀を検討しているという方は一度上総動物霊園までご相談してみてはいかがでしょうか。

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お経の種類と考え方

お経 

現代の日本に於きまして 多くの方々は旅立ちの儀式は仏式を選択されております。旅立ちの儀式は葬送儀礼と言われますが、一般的には それを略して葬儀と呼ばれます。本来の仏教では 葬送儀礼は重視される儀式では有りませんでした。釈尊(釈迦の敬称)は弟子に死後の遺骸の処置を問われた時に “僧侶は遺骸の供養などは考えず、真理の追求に専念すべき、供養は在家の信者がしてくれる。”と答えたと伝えられます。この考えの一部は現在でも継承されて居り、僧侶は ご遺体 ご遺骨 墓石には触れないものとされます。しかし 仏教がインドから中国へ伝播すると 中国 漢民俗が信奉してきた道教や儒教の先祖供養の民間信仰と習合し、葬送儀礼も仏教に於ける儀式の一つとなって行きました。その中国仏教は 飛鳥時代に日本に伝来し 皇室や豪族の信仰の対象となって日本国内に浸透して行きました。更に 鎌倉時代には 庶民の間にも広がりを見せ、庶民の間でも葬送儀礼が行われ始めます。そして 江戸時代 寺檀制度を基とした檀家制度が全国に定着すると、葬送儀礼は仏教に於ける重要な儀式となりました。仏教に於ける葬送儀礼の主要な部分が 読経と呼ばれる 経典の読誦です。キリスト教の“聖書”、イスラム教の“コーラン”に当る、仏教の経典に当るものが“お経”です。お経は 教(釈迦の教え、本来のお経)、律(僧が守るべき社会生活上の掟)、論(後世の仏教学者によるお経の内容の注釈)の三部(三蔵経という)により構成されます。お経は インドではバーリ語(小乗仏教)サンスクリット語(大乗仏教)で書かれて居りましたが、中国に伝わった後に中国語(漢字)に翻訳され、日本へは漢字で伝えられました。お経の種類は俗に八万四千あると言われますが、正確には不明です。主なお経としては以下のお経が有ります。

-般若心経(はんやしんきょう)
 大般若経(全600巻)のエッセンスを簡潔にまとめたもの。智慧で彼岸(悟りの世界)へ渡る事を説いた経典。
-法華経(ほけきょう)
 最澄の天台宗、日蓮の日蓮宗の教えで①一条妙法;万人を平等に成仏させる教え、②久遠本仏;釈迦の永遠の生命について説く、③菩薩行道;現実社会での実践について説く、の三部から成る。
-観音経(かんのんきょう)
 法華経の第25章で 何時でも、何処でも救いを与える観世音菩薩の功徳に付いて述べたもの。
-阿弥陀経(あみだきょう)
 浄土教の最も重要な教典で 極楽浄土がどんな所か、どうすれば極楽浄土に往生出来るかを説いている。

この他のも維摩経(ゆいまきょう)、経集(きょうしゅう)、法句経(ほうくきょう)、涅槃経、開経偈(かいきょうげ)、四弘誓願文、正信偈等があります。
 仏式の葬送儀礼では 僧侶によるお経の読誦が主体となりますが、これは お経の読誦や 念仏を唱えることは 浄土へ往生する為の正行の一つである との教えに基ずきます。
葬送儀礼の中で 読経は ご逝去の直前、通夜式、葬儀式、火葬炉前、納骨式(埋葬式)、各種の法要などで行われます。

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時代によって変化した枕経

葬儀

ご逝去直前の読経は 枕経と言われ 本来は 死にゆく方が不安にならぬ様、浄土への案内として枕元で死を看取りながらお経をあげる儀式でした。しかしながら 現在では 死後すぐに行う儀式に変化して居ります。特に現代では 病院で息をひきとるケースが多くなり、病院での読経は困難な事から、ご遺体がご自宅に帰宅した後に、ご遺体を安置し、ご遺体の枕元に小机を備え、その上に三具足(香炉、花立て、燭台)と鈴を整えて枕飾りとし、僧侶の読経を頂きます。この儀式は死者に初めて経を聞かせると言う意味も御座います。又 宗派によりましては 枕飾りの他の 指定の掛け軸や絵像を掲げで儀式を行う事が御座います。尚 宗派、地域によりましては枕経を行わない場合も御座います。
通夜式は 故人様を仏門に帰依させる為の授戒と御仏を揺るぎ無く信仰する事を誓い、それに対する功徳が故人様にも振り向けられて彼岸に往生する事を願う為に行います。従いまして 読まれるお経は授戒式の為と 御仏に帰依する事を誓う為の、ものとから成ります。尚 宗派によりましては 故人様の死と同時に仏門への入門が許されるとの解釈から、授戒を行わない事も御座います。
葬儀式は御仏への帰依を誓うと共に、仏弟子となった故人様の成仏を祈念する儀式です。御仏への帰依、故人様の成仏を祈念する読経は宗派によりそれぞれ決められた形に従います。
火葬炉前、納骨式での読経は 故人様の成仏を祈るお経が 宗派の決まりに従って読経されます。
法要とは 本来は釈迦の教え(仏法)を知る事、仏法の要点・肝要を知る事を言いましたが、日本では 次第に追善供養のことを指す様に成り、現在では死者を弔う儀式を指す様に成りました。追善供養は 故人様の命日に 故人様の冥福を祈って行われる儀式ですので、死者の冥福を祈るお経が読まれる事と成ります。

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天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗

仏前

天台宗

天台宗の葬儀は 顕教法要(けんきょうほうよう)の法華懺法(ほっけせんぽう)(法華経を読誦する事で煩悩を薄くし滅罪する作法)、例時作法(阿弥陀経を読誦する事で極楽往生の指南とする作法)、密教法要の光明供(こうみょうぐ)(阿弥陀如来の来迎を得てその指導の下に故人を引導して仏と成す作法)の三種の儀礼により営まれます。
顕教とは仏法を理解しやすいように言葉・文字を用いて説いたものであり、密教とは仏と自分が一体である事を念じ仏の加護によって仏の境地に達しようとする秘法の事です。天台宗では顕密一致を説きます。供養する遺族、供養される故人様が一体となり、仏の本性を開発し、共に仏道を成して行く事が天台宗の葬儀の本質であるとされます。
枕経(臨終誦経りんじゅうじゅきょうと呼ばれる)では 阿弥陀経が読経されます。通夜式では授戒が行われ、戒名を授かり、戒を護持して犯さざる事を仏前に誓います。葬儀式は 光明供修法阿弥陀如来の来迎を得て、その指導の下に故人を引導して仏となす密法作法)と故人の成仏を祈る引導の作法が主となります。適時 法華経と阿弥陀経が読経されます。

真言宗

弘法大師の作と言われるご詠歌(ごえいか)“阿字(あじ)の子が、阿字の古里、立ち出でて、また立ち帰る、阿字の古里”は真言宗に於ける葬儀観を示したものとされます。阿は梵字で書かれ、大日如来とその生命を表わします。死者(亡者と呼ばれる)を宇宙生命の源である大日如来の大生命に包まれている弥勒菩薩の浄土である“都率浄土”へ送り返す事が葬送儀礼の精神とされます。従いまして 葬儀式は即身成仏への引導作法として示されます。剃髪・授戒・戒名の授与までが前段階で 大日如来のもとへ導くための準備段階の作法で、それ以降が後段階として 大日如来との一体感 すなわち 永遠の生命との一体感をきわめる作法となります。具体的な葬儀の進行は 真言宗内 宗派、地域により異なります。
枕経では 死者の成仏を勧める“般若理趣経”が読誦され、“慈救の呪”を唱えて悪魔を祓い、阿弥陀如来の“陀羅尼”、“光明真言”、御法号“南無大師遍照金剛”を唱えます。
通夜式でも 理趣経を読誦し、慈救の呪、光明真言、御法号が唱えられます。
葬儀式では 前賛、理趣経などが読誦されます。

浄土宗

浄土宗の葬儀は 死者を仏の弟子として、仏の本願により阿弥陀仏の下にある極楽浄土へ往生することを教え導き、本来の住処であり 生命の根源である極楽浄土へ立ち帰る凱旋式として行うとされます。更に 参列する方々にも、悲しみの中のも 自らの死の意味を問い 清浄な心で仏の教えに耳を傾け 授戒し新たに仏の弟子となった故人様と共に 一心に念仏せる生活に入る契機となるよう願って行われます。葬儀式の構成は 浄土宗の通常の法要(序分、正宗分、流通分)に授戒と引導が加えられたものです。序文は 法要を行うに当たって仏様をお迎えする部分、正宗分は 法要で仏様のお話をうかがう部分、流通分は 法要を終えたら感謝して仏様をお送りする部分、授戒は 戒名を授けて仏様の弟子とすること、引導は 仏様の弟子として教え導くことをさします。
枕経は 臨終行儀として伝統的に重視され、この時 授戒することが基本とされて居りました。しかし 現代では 枕経では来迎仏をあげて念仏するだけで良いと変化し、授戒は通夜式で行うことが一般的となって居ります。通夜式では 四誓偈(しせいげ)が読誦されます(もしくは仏身観文(ぶつしんかんもん)、阿弥陀経)。葬儀式では 四誓偈 もしくは仏身観文が読誦されます。

浄土真宗

浄土真宗の葬儀は 他の宗派と大きく異なります。葬儀の中に授戒と引導が無い為、葬儀は 日常の勤行がそのまま葬儀式の構成となります。これは 在家仏教ゆえに戒が無く、“絶対他力”ですので 信心をいただいていない人が亡くなっても その人を往生・成仏される力は私たち凡夫(僧を含む)には出来ない 阿弥陀如来の一人働きによるのみ とされ、“平生業成”から生前に信心をいただいていたならば 浄土往生と成仏は すでに約束されている事なので 故人様の成仏を祈る必要はない、との考えから引導も有りません。又 人間には他に分かち合うだけの功徳が備わっていない との考えから、他宗派と同じ回向の考え方も有りません。往生即成仏と成りますので、死装束は不要であり、霊やケガレも認めて居りませんので 清め塩は使いません。浄土真宗の葬儀式は 故人様が死という事実を身をもって示し、私達に死を迎える準備をしなければならない事を無言の内に教えてくれて居る事から、これを機縁として本尊阿弥陀如来に報恩感謝し、仏様の教えを学ぶ“聞法”の場であると位置付けられて居ります。従いまして あくまでもご本尊を中心にしてご葬儀は営まれます。
臨終勤行の枕経では 阿弥陀経(本願寺派)が読誦され、通夜式でも同様です。
葬儀式では阿弥陀経が読誦されます。